カリグラフィーのアートな可能性 山田淳子カリグラフィー個展「Layers of FeelingsⅡ」
2024年9月04日
*弊社協力イベントのご案内です
個・文化・社会がテーマのカリグラフィーアート
山田淳子カリグラフィー個展「Layers of FeelingsⅡ」
10/8(火)〜13(日)銀座で開催
ウクライナ、アイヌへの思いを幾重に重なる文字で表現
株式会社Studio Hartは、カリグラフィーアーティスト山田淳子の個展「Layers of Feelings II ~かさなる思い~」[会期:2024年10月8日~10月13日、会場:月光荘(銀座)、以下 本展]に企画協力いたします。会期中、来場者参加型のライブイベントも開催いたします。
本展は、カリグラフィーの技法を用いた絵画作品を3つテーマに基づき展示いたします。
①個人(内省する文字と言葉、心の葛藤、人間関係)
②文化(アイヌの模様)
③社会(ウクライナなど時々を題材とした文字と言葉)
いずれも、カリグラフィーの技法を用いて、文字や模様で紙を埋め尽くし、文字の中に更に幾重にも文字を重ねて新たなイメージ(形)を表出させていることが特徴です。
この技法を用いた作品は国内外でも珍しく、2009年に開催された「日本・ベルギーレターアーツ展」で高く評価されました。
文字、言葉に託された「思い」が別の「思い」の間に見え隠れし、複雑な心象風景となって、個人、文化、社会における、想いの重なりやすれ違いを表現しています。
この制作プロセスは、山田自身が文字によって記憶に刻みこむ作業でもあります。
①個人(内省する文字と言葉、心の葛藤、人間関係)を代表する作品として、「重なる想い I」は、山田が日常の中で抱えてきた人間関係におけるすれ違いや葛藤を文字の重なりによって表現しています。
②文化(アイヌの模様)の代表作となる「重なる想いII」は、個人と社会との繋がりである「文化」をテーマとした作品です。出身地である北海道の人間としてアイヌ文化を理解することは避けられない、とアイヌ文様に独自の解釈を加え、描きました。歴史という時間の重なり、文化を理解して想いを重ねることを試みた作品です。
カリグラフィーという技法を用いて表現することで幾重にも重ねられた文字がさらに大きな言葉やイメージを形作ります。
①と②が山田本人から発生した社会との繋がりであるのに対し、③社会(ウクライナなど時々を題材とした文字と言葉)を代表する作品は、社会や世界情勢を俯瞰した作品となっています。それらは、山田が直に関わったことでなくても、大きな意味では影響を受けてしまう社会情勢や歴史的な出来事をまず自分で理解し、記憶として止める作業として制作されたものです。
4年に一度行われる世界的スポーツ大会の全ての競技名を文字の中に詰め込んだ「Hop Step Jump」や、ウクライナの全ての都市名を大きな文字の中に詰め込んだ作品「Pray for Peace」がその代表作です。
カリグラフィーの歴史を遡ると、写本装飾(イルミネーション)があります。山田はそれらの技術も体得しており、美しく装飾された文字と写本という次の世代へ記憶を繋げる行為が、文字を重ねて作品を作る行為とも重なりを見せています。また、ガラス等さまざまな素材に発色よく描ける絵具“キットパス”を通して、描くことの楽しさを子供達に伝える活動も精力的に行なっています。
アートとしてのカリグラフィーの新たな表現と可能性を探る試みとして制作した新作を本展でご高覧ください。
開催概要
山田淳子カリグラフィー個展
「Layers of Feelings Ⅱ 〜かさなる思い〜」
会期 :2024年10月8日(火)~10月13日(日)
11:00~18:00(最終日は14:00まで)
会場 :月光荘 画室2
104-0061 東京都中央区銀座8-7-18-1F
入場無料
在廊日 :10月8日(火)~10月13日(日)
企画協力:株式会社Studio Hart
DMハガキPDFをこちらからダウンロードいただけます。
https://drive.google.com/file/d/1dZWq1ci2ro57J_XVdVWd2OJjUMTyGQIN/view?usp=sharing
【期間中の参加型ライブペインティングイベント】
キットパスを用いて、来場者がそれぞれの思いを文字や絵でお互いに大きな画面に重ねて描いていきます。作家の思い、来場者の思いが重なる1枚の作品を作り上げていく制作の過程を1つの作品として提示するライブペインティングイベント。参加は無料です。会期中いつでも、どなたでも参加が可能です。
山田淳子(カリグラフィーアーティスト)
Instagram: https://www.instagram.com/studio.umi
ウェブサイト: https://studioumi.com/
カリグラフィーの技法を用いて自己と社会との繋がりや記憶をテーマに制作。
子供達とキットパスを用いてガラスの上に描くアートのワークショップも地元函館市で定期的に行っている。
1989年より本格的にカリグラフィーを学び始め、さらにアメリカ合衆国のソノマ、ボストン、シアトル、ダラス、イギリスのサンダーランドのワークショップでカリグラフィーを学ぶ。
1999年から2017年の間に、函館で個展を4回、山形で1回開催。2000年から2024年の間に、札幌、東京、横浜で開催された多種のグループ展に14回参加。
2009年、「日本・ベルギー レターアーツ展」入選。2017年、「AJCクリエイターズコレクション展2017」入選。
掲載歴:
「第1回カリグラファーズ・ギルド作品展」 作品集(第1〜6回)
「日本・ベルギー レターアーツ展」作品集
「AJCクリエーターズコレクション展2017」作品集
「つくりびとNo101」、「つくりびとGOLD」
マイベストプロ(HTB北海道テレビ) https://mbp-japan.com/hokkaido/studioumi/interview/